標準設計でポイントツーポイント統合の複雑性を解消できますか?

John Schimidt

ポイントツーポイント統合の複雑性は、IT部門にとってメンテナンス面の悩みの種となるばかりでなく、業務部門にとっても悪影響を及ぼします。標準アプローチを採用することで、企業の設計者はこの複雑性を緩和し、変更の影響を最小限にとどめることができます。

複数のアプリケーションにまたがるポイントツーポイント統合は、必ずしも悪いわけではありません。統合するアプリケーションが少なければ、ポイントツーポイントのアプローチは、速くて簡単で費用も安く済む場合もあります。しかし問題は、実際には多数のアプリケーションが存在することです。このため、それぞれのアプリケーションが数十ものインタフェースを持ち、インタフェース数は全体で数百にも膨れ上がります。

こうした現状が積み重なって生じる本来は不要な複雑性の問題は、IT部門と業務部門の悩みの種となりつつあります。それは、企業の設計者や開発者が、新たにポイントツーポイント統合を行うたびにゼロからやり直さなくてはならないため、プロジェクトコストが増大するからです。複雑性が増せば、それだけメンテナンスコストも膨らみます。

大多数の設計者は、こうした複雑性はほとんどの企業のIT環境で蔓延しているものの、望ましくない特質が多数存在するアンチパターンであるという点で意見が一致しています。さらに、IT部門の予算制約が厳しくなる中で、CIO(最高情報責任者)は、設計者に対して、複雑性とコストを減らし、業務部門とIT部門の俊敏性を向上させるように要求しています。

多くのIT部門は、異なるデータ形式間のコミュニケーションの設計パターンである標準データモデルに基づく標準化と再利用性に適したハブアンドスポーク型モデルを選択し、ポイントツーポイント統合に終わりを告げるための第一歩を踏み出しています。

標準ベストプラクティス
標準アプローチでは、各アプリケーションがデータを共通形式に変換し、すべてのアプリケーションが理解できるようにます。柔軟に結合することによって、変更の影響を最小限にとどめます。これとは対照的に、データを1つのアプリケーションの形式から別の形式に変換するポイントツーポイントのアプローチは、1つのアプリケーションにおける変更が他のアプリケーションにまで伝播し、、脆弱性を招き、融通が利かなくなります。

標準アプローチは、特に新しいものでも、万能薬でもありません。しかし、ベストプラクティスを理解し、小規模から始めて規律のあるアプローチを採用すれば、統合の複雑性を緩和させる健全な第一歩となります。設計者は、標準モデルの手法を理解し、自社のプロジェクトにはどちらが最適かを判断する必要があります。

標準データモデリング: カスタム開発のアプリケーション、データウェアハウスまたはMDMソリューション向けに標準データモデリングを導入すれば、システム全体で同一の定義を共有し、システムの境界内でデータを移動する際にデータ変換の必要がなくなります。たとえば、「平均残高」というデータエンティティは、これを使用するすべてのデータウェアハウスで同じ定義を使用します。

標準交換モデリング: 標準交換モデリングは、リーンで機敏なデータマッピング分析・設計で、特定の業界(金融、通信、保険)または業務領域(財務、人事、製造、営業)のために作られた論理データモデルとビジネスグロッサリーを使用します。

標準物理形式: B2Bコンテキストなどの中で、非常に緩い結合を可能にする標準物理形式です。多くの場合は、XMLの「メッセージ」ですが、フラットファイルなど、任意の標準形式にも対応可能です。重要なポイントは、このメッセージ定義が比較的安定しており、かつ特定のビジネスプロセスのコンテキストを包括できることです。

標準ビジネスオブジェクト: オーダー入力、受注処理、納入、請求書発行などの各業務にまたがって、インボイスオブジェクトなどの複雑なオブジェクトをアプリケーション間でシリアル方式で渡すための標準ビジネスオブジェクトです。本最新ソリューションは、インフォマティカの統合プラットフォームに実装されている動的な データサービスです。

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John Schmidt

2013年7月19日

設計者向け

ベストプラクティスを理解し、小規模から始めて規律のあるアプローチを採用すれば、標準モデルは、統合の複雑性を軽減させるための健全な第一歩となります。