アプリケーションデータ移行のイニシアチブをデータガバナンスの先駆けとする

Rob Karel

アプリケーションデータ移行を、単に古いデータを新しいシステムに移動させるだけに留めるのではなく、データガバナンスプログラムの潜在的な価値を表面化させる最適な機会にしましょう。

新しいエンタープライズアプリケーションの導入やシステムのアップグレードに欠かせないデータ移行は、単にデータを移動する以上の効果をもたらすことができます。この機会を利用して、既存データの品質を向上させ、貴社にとって役立つ情報に新しくより高い標準を適用しましょう。また、データ移行は、データガバナンスプログラムの最適な先駆けにもなります。

データガバナンスは、進化し続ける規範です。これは、標準のプロセスや方法を一貫して適用することで、企業全体としてデータの品質やセキュリティのコントロールを実施できるようにするものです。

ガバナンスプログラムは、以下の点を重視しています。

  • データ品質の向上
  • 機密データの保護
  • 情報共有の促進
  • 業務上不可欠なデータの提供
  • ライフサイクル全体を通じた情報管理

Informaticaの製品戦略担当副社長Rob Karelは、次のように述べています。「多くのデータ統合の取り組みで生じている問題は、低品質なデータをレガシー環境から新しいシステムに持ち込んでしまうことです。データ移行の前に、クリーンで新しい環境に移行してもよいデータはどれかを見極める必要があります。」

Karelは、データガバナンス標準へ進む第一歩として、データクレンジングのルールの適用、重複データの排除、孤立データなどの使用されないデータの削除を提案しています。

「データガバナンスに対する支持は閉鎖的になりがちなので、それをうまく動かしていくためには、具体的な一連の手順を効果的に実施することが必要な場合が多くあります」とKarelは述べています。Karelは、貴社において次回のデータ移行からデータガバナンスプログラムを開始するためには、TDWI Researchが策定した以下の8つの手順を用いることを推奨しています。

  1. データ品質に関連する技能を習得、適用:データ品質は、データ移行の取り組みを成功へと導く上で大きな役割を果たす可能性のある技能やプラクティスの集合体です。
  2. データのプロファイリングを早期かつ頻繁に実施:データのプロファイリングによって、新しいシステムのデータ品質、モデル、アーキテクチャ、利用ルールの標準を策定するための基盤が得られます。
  3. 進捗度に応じたビジネスグロッサリーの構築:ビジネスグロッサリーは、データとその特性をカタログ化します。レガシーシステムと新しいシステムからのデータを、業務上の用途という観点で定義します。
  4. データ品質評価指標の利用:データの継続的な改善だけではなく、データ統合前後のデータのライフサイクルの統制にも、データ品質評価指標を利用します。
  5. コンプライアンスから逸脱したデータの修正:権限付与ツールを利用して、データ管理者がランタイム時に自動または手動でデータコンプライアンスを緩和できるようにします。
  6. 妥当性チェックと検証を通じてリアルタイムにデータ統制:新しいシステムが稼働を開始したら、重要な情報を継続的にモニタリングし、データがデータガバナンスポリシーおよび標準に準拠していることを確認します。
  7. 管理責任者としての技能を用いて、データガバナンスとビジネス目標を合致:データ管理者という役割は、業務チームと技術チームの間のコミュニケーションを円滑にするものであるため、極めて重要です。
  8. 統制に際して各部門からの協力を得る:移行後データの統制対象部分と統制の方法については、複数部門が決めます。これは、すべてのデータが同じような重要性を持っているわけではないからです。

上記の手順について詳しくは、「TDWI Checklist Report(TDIWチェックリストレポート)」をお読みください。

「データ統合の取り組みの多くで生じている問題とは、すべての低品質データをレガシー環境から新しいシステムに持ち込んでしまうことです。クリーンで新しい環境に移行してもよいデータはどれかを見極める必要があります。」――Informatica製品戦略担当副社長、Rob Karel