富士フイルム、データの断片化の解決と意思決定の強化にインフォマティカのAI搭載Master Data Managementを導入
2024年9月12日
AIを活用したエンタープライズ向けクラウドデータ管理のリーダーであるインフォマティカ・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小澤 泰斗、以下、インフォマティカ)は本日、富士フイルムホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一、以下、富士フイルム)がマスターデータを管理し、データ戦略の統一と意思決定の一元化を推進するために、インフォマティカの Master Data Management(MDM)ソリューションを導入したことを発表しました。富士フイルムは、数十年に渡りビジネスを拡大・変革した結果、複数のシステムに分散したデータを統合するために、インフォマティカのMDMを採用しました。また同社は、クリーンで標準化されたデータに基づいた高度なデータ分析を実現するために、インフォマティカの Data Qualityソリューションも活用しています。
採用の背景
富士フイルムは、市場ニーズの変化に対応するために、大規模な事業構造の変革を実施しました。全社的な変革を開始した2000年当時は売上高の半分以上をイメージング事業が占めていましたが、現在ではヘルスケア事業などのイメージング事業以外の領域が8割以上を占めています。M&Aやグローバル化を通じて事業領域を拡大した結果、グループ全体で約90もの異なる基幹システムが稼働しており、データが分散していたため、データに基づいた経営判断が困難となっていました。
そこで、富士フイルムは従来の開発手法を見直すことにしました。これまでは各事業や部門ごとに特化したシステムを個別に開発する方式(コンポーネント型開発)を採用していましたが、新たにグループ全体で共通して使える機能を基盤として整備し、それらを必要に応じて組み合わせて使用する方式(プラットフォーム型開発)へ移行することを決定しました。この取り組みにおいて、企業システムやアプリケーション、20以上のSAP ERPシステムからデータを移動し、グループ全体で使用している多数の基幹システムを新しい経営情報分析システムに移行する方法では、膨大なコストや時間が必要でした。そこで、富士フイルムは、各基幹システムに蓄積されるデータを収集し、マスターデータを共通言語化することで、部門や会社の枠を超えたデータ活用を実現することを目指しました。
2022年5月に新しい経営情報分析システムの運用を開始し、これによって富士フイルムは全社的なデータの一元管理と活用を実現しています。同システムでは、データ統合、クレンジング、品質管理を行いつつ、グループ全体のデータや重要業績評価指標(KPI)を共有するために、インフォマティカのMDMとData Qualityを活用しています。
採用基準と選定理由
富士フイルムがインフォマティカを選んだ主な理由は、グループ各社から集めたマスターデータをもとに、信頼性の高いAIを活用した統一データをグループ各社に配信できる機能でした。インフォマティカのMDMは、様々なシステムに分散したデータを収集し、マスターデータとして加工できるだけでなく、データのアクセス権限や加工履歴を追跡・管理できる点が高く評価されました。また、データの品質向上も重要な選定理由でした。インフォマティカのData Qualityのデータプロファイリング機能とクレンジング機能により、より正確で信頼性の高いデータを高度な分析に使用できるようになります。
さらに、インフォマティカは充実した教育プログラムやサポートを提供しており、富士フイルムの社員が必要な知識やスキルを身に着けながら、迅速に内製開発を行うことができる点も大きなメリットでした。開発スピードを重視する富士フイルムにとって、ノーコードで容易に修正・変更ができる点や、少ない工数でシステムをテストできる点も、採用を後押しする要因となりました。
期待される効果と今後の展望
現在、インフォマティカのMDMとData Qualityは、異なる基幹システムからのデータ収集と共有、そして連結経営情報の利活用をサポートするツールとして活用されています。具体的には、グローバル規模での製品コード、売上、在庫の一元管理や、取引先の住所や名称の表記ゆれの修正・名寄せなどを可能にしています。正確なデータを効果的に活用するための基盤整備が完了し、連結管理システムと各社の基幹システムの結合、経営レポートの作成などが大きく効率化されています。
富士フイルムは今後、データ精度を高く維持しながら、社員が自ら作成するセルフサービス型のBI(ビジネスインテリジェンス)、経営判断でのAI活用、事業におけるデータ利活用を更に推進していくことを計画しています。
本リリースに関するコメント
富士フイルムホールディングス株式会社 ICT戦略部 統括マネージャー 古正 孝春氏は、次のように述べています。「インフォマティカのMaster Data Managementプラットフォームを使うことで、グローバルな事業から日々生成されるデータに横串を通し、見える化を実現できました。今回の導入は、信頼できるデータの活用、業務の効率化、インサイトを活用したデータ主導の意思決定を通じ、グループ経営に大いに貢献していると考えています。」
インフォマティカ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 小澤 泰斗は、次のように述べています。「信頼できるデータのグループ全体での共通ビューを提供することで、富士フイルム様のイノベーションと価値創造に貢献できることを大変嬉しく思います。インフォマティカのMDMソリューションは、ビジネスユーザーやアナリストが高品質で、統一された、信頼性が高いデータを活用することで、より正確な意思決定とデータ接続を行うことを可能にします。」
参考資料
インフォマティカについて
インフォマティカ(NYSE:INFA)は、AIを活用したエンタープライズ向けクラウドデータ管理をリードする企業であり、企業の最も重要な資産に潜在する変革力を引き出し、データとAIを甦らせます。インフォマティカが開発した新しいカテゴリーのソフトウェア「Informatica Intelligent Data Management Cloud™ (IDMC)」は、CLAIRE™ AIを搭載したエンドツーエンドのデータ管理プラットフォームであり、マルチクラウドやハイブリッドクラウドなど、様々な環境に存在するデータを連携・管理・統合することで、データの民主化を通じてビジネス戦略をモダナイズし、進化させます。Fortune100のうちの80社以上を含む、約100カ国のお客様がインフォマティカを活用し、データ駆動型のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。
「Informatica. Where data and AI come to life.」
インフォマティカに関する詳細は、インフォマティカ・ジャパン株式会社(代表:03-6403-7600)までお問い合わせいただくか、Webサイトhttps://www.informatica.com/jp/をご覧ください。
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