「3つの力」でカスタマーインサイトを加速する方法
カスタマーインサイトは、ビジネスで効果的なカスタマーエクスペリエンスを構築する基盤となるものです。顧客インサイトに注力することで、データを分析して顧客をより理解し、情報に基づいて、いつ、何を、どのように販売するかという判断材料を得ることができます。的確な判断を下すことができれば、戦略やキャンペーンをより効果的かつ効率的に行えるようになり、収益の向上へとつながります。
現在、多くの企業が様々なアプリケーションを用いて顧客調査を行っており、IT、マーケティング、CRM、SCM、ソーシャルメディアシステムなど、その内容は多岐にわたります。しかし、モノリシックなアプリケーション開発では、得られた内容を効果的に比較し、質の良い顧客インサイトデータへとつながるような「一貫性のあるデータ」を提供することはできません。
データ間のズレを埋め、効果的なカスタマーエクスペリエンスへつなげる方法
複数のシステム統合を最適な状態で行い、効果的なカスタマーエクスペリエンスを得るためには、データギャップを埋めることができるモジュラーアプリケーションが必要であるとインフォマティカは考えます。
市場リサーチを手がけるガートナー社は「2019年の時点では3%未満だが、2022年までに、新しいアプリケーションの25%がパッケージ化されたビジネス機能のライブラリとして配信、価格設定、および消費される」と予測しています。 [1]
このような変化に求められている要素として、グローバルシステムインテグレーター、クラウドプロバイダー、テクノロジープラットフォーム間で相互作用するパートナービジネスモデル、製品やサービスの提供に向けたパッケージビジネス機能(PBC)への注力などが挙げられます。
- グローバルシステムインテグレーターは、マルチタッチのカスタマーインサイトPBCを設計、統合します。
- クラウドプロバイダーは、PBCカスタマーインサイトモデルを構築するアプリケーションとIT基盤を備えたSaaS製品スイートを提供します。
- インテリジェントなデータ管理ではAI分析を行い、SaaS /クラウド機能を統合してPBCアプリケーション開発を加速するプラットフォームを提供します。
このような3つのポイントをうまく組み合わせることで生まれるパートナーシップが、すべてをまとめるカギとなります。この連携は、単にそれぞれの要素を拡大するだけでは実現しません。第一に、双方向の関係性で構築された価値と信頼を、それぞれの立場で互いに生み出す必要があります。そのうえでソリューションや市場に焦点を当てることで、先述の価値や信頼をうまく活用できるようなビジネス価値が提供されるのです。
パートナーシップを活用してカスタマーインサイトを提供する方法
3者間のパートナーシップを円滑に進めるためにまず求められるのは、企業ビジネスのニーズに対する理解です。更に、組み合わせたオファリングがこれらのニーズに対応できるかどうかを評価し、ソリューションを設計および実装して、実現までの時間やROIを加速することが大切です。
パートナーシップによって顧客インサイトを提供した例として、Capgemini、インフォマティカ、Microsoft間のソリューションが挙げられます。
まず、Capgeminiとインフォマティカ間で連携して提供される製品やサービスがあります。更に、MicrosoftとインフォマティカはAzureにDynamics365を実装する企業ビジネスへデータ品質やデータ管理を提供する製品を共同で製作しており、MicrosoftとCapgeminiは、Dynamics 365を設計および実装し、顧客をAzureクラウドに移行する共同ビジネスユニットを設立しています。このような製品やサービスを組み合わせることで、個別のシステムが統合され、効果的な顧客インサイトを作成するアプローチが可能になります。
こちらの約3分の動画にて、顧客インサイトソリューションを加速する「3つの力」についてご紹介しています。
2021年は、より多くの「3つの力」からなるパートナーシップが誕生し、インテリジェントデータ管理を活用したデジタルトランスフォーメーションが加速するでしょう。
より詳しい情報については、Informatica Strategic Partnersをご覧ください。
[1] ガートナー社、「アプリケーションがカスタマーエクスペリエンスへ将来的に与える3つの影響」、Gene Alvarez氏ほか著、2020年9月7日。
本ブログは2021年2月12日のRon LongによるHow to Accelerate Customer Insights With the “Power of Three”の翻訳です。