インフォマティカ、企業の生成AI導入状況とデータ戦略に関するグローバル調査結果を発表

生成AIの普及に伴い、日本企業の半数以上がデータプライバシー
・保護と大規模言語モデルの学習
・ファインチューニング用データの収集に課題を抱えることが明らかに

2024年2月1日

インフォマティカ(本社:米国カリフォルニア州レッドウッドシティ、NYSE:INFA、以下インフォマティカ)は本日、企業の生成AI導入状況やデータ戦略に関するグローバル調査レポートCDO Insights 2024: Charting a Course to AI Readiness(CDOインサイト2024:世界中の600人のCDOから導いたAI対応の課題と解決策)」を発表しました。本調査では、2024年における企業のデータ戦略に加え、生成AIやデータ管理に関する課題や優先事項が明らかになりました。

インフォマティカがWakefield Research社に委託し、2023年10月に実施した本調査は、日本、米国、英国、ドイツ、フランス、オーストラリア、シンガポールを含む11カ国における、CDO(最高データ責任者)CAO(最高分析責任者)、CDAO(最高データ分析責任者)600人が対象となっています。主な調査結果は、以下の通りです。

生成AIの導入はすでに進んでいる

生成AIの導入状況に関する質問に対して、約4割の企業(日本:38%、世界全体:45%)がすでに導入済みであると回答しました。さらに、日本では38%の企業が今後2年以内に導入を予定しており、生成AIの利用が急速に普及しています。

生成AIの導入手法として、過半数の企業(日本:57%、世界全体:57%)がサードパーティーの大規模言語モデル(LLM)を使用したプロンプトエンジニアリングを採用しています。さらに、約半数の企業がオープンソースLLM(日本:48%、世界全体:51%)または検索拡張生成(RAG:Retrieval-Augmented Generation、日本:48%、世界全体:48%)の導入を検討または実施していることが明らかになりました。一方で、公開されているLLMのファインチューニングやカスタマイズを行っている企業は相対的に少ない傾向が見受けられました(日本:19%、世界全体:43%)。

2024 CDO Insight Report

2024年のデータ戦略における最優先事項は、データガバナンスと生成AIに適したデータの取得

2024年のデータ戦略において、最も多くの企業が優先事項として挙げたのは、生成AIに適したデータの取得(日本:43%、世界全体:39%)およびデータやデータプロセスにおけるガバナンス(日本:43%、世界全体:38%)でした。AIが意図したとおりに機能するためには、企業がAIに供給するデータの整備とガバナンスが重要であるという認識が広がっています。

また、データ戦略を実行する上での課題として、日本ではデータリテラシー不足(62%)および事業部門をまたいだ協力や連携の不足(52%)が最も頻繁に挙げられました。日本国内では引き続きIT人材不足が課題となるなか、組織全体での連携が戦略を推進する上での重要課題となっています。

2024 CDO Insight Report

企業課題とKPIの不一致が浮き彫りに

生成AIやLLM導入におけるデータ課題に関する質問では、52%の日本企業がデータプライバシー・保護、そしてドメイン固有のLLM学習・ファインチューニング用データの収集を最大の課題として挙げています。しかし、データプライバシー・保護をデータ戦略の効果測定指標としている企業は日本企業の僅か19%に過ぎず、現実には企業課題とKPI(重要業績評価指標)の間に明らかな不一致が見られます。

さらに、データ品質の向上をデータ戦略のKPIとしている日本企業は僅か29%に留まっており、世界全体(40%)と比較しても低い割合です。AIが企業のデータ戦略の焦点となるなかで、AIの成功に欠かせないデータ品質の管理が、これまで以上に重要性を増しています。また、日本では62%の企業が1,000以上のデータソースを扱っており、データの重複や不整合、形式のずれなどが生じやすいという課題が浮かび上がっています。AIを効果的に活用し、ビジネス価値を創出するためには、AIモデルの学習に使用されるデータの質をKPIの一環として持続的に管理することが鍵となります。

2024 CDO Insight Report

本リリースに関するコメント

インフォマティカの最高製品責任者であるジテッシュ・ガイ(Jitesh Ghai)は、次のように述べています。「生成AIの導入と、それを成功させるためのデータ戦略は、業種を問わず世界中のデータリーダーにとって引き続き重要な課題となっています。データリーダーが乗り越えなければならない技術的および組織的な壁は無数にありますが、高度に統合された幅広いデータ管理機能への投資が生成AIの潜在能力を引き出し、増加し続けるデータ資産を管理するための鍵であることは明らかです。」

インフォマティカについて

インフォマティカ(NYSE:INFA)は、エンタープライズクラウドデータ管理をリードする企業であり、企業の最も重要な資産に潜在する変革力を引き出し、データとAIを甦らせます。インフォマティカが開発した新しいカテゴリーのソフトウェア「Informatica Intelligent Data Management Cloud™ (IDMC)」は、CLAIRE™ AIを搭載したエンドツーエンドのデータ管理プラットフォームであり、マルチクラウドやハイブリッドクラウドなど、様々な環境に存在するデータを連携・管理・統合することで、データの民主化を通じてビジネス戦略をモダナイズし、進化させます。Fortune100のうちの85社を含む、100カ国以上のお客様がインフォマティカを活用し、データ駆動型のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。
「Informatica. Where data and AI come to life.」

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