ビジネスに「360度ビュー」が必要な理由と導入のメリット

Sep 26, 2021 |
インフォマティカ編集部

データ主導のビジネスにおいて、360度ビューの活用範囲はますます広く、その影響力はますます大きくなっています。この記事では360度ビューについての基本的な知識に加え、ビジネスにおける360度ビューの必要性とその理由、メリットなどについて解説します。 

 

360度ビューとは 

360度ビューとは、一般的に「死角のない眺め」を意味する言葉です。これをビジネス分野に当てはめると、ビジネスに関連する要素(たとえば「顧客」など)を中心に、その要素に関連するあらゆるデータを死角なく収集し、関連付けるという意味になります。 

顧客を例に、もう少し具体的に説明しましょう。 

顧客に関するデータは企業内のさまざまな場所に散らばっています。顧客からの問合せ内容、アンケートの回答内容、製品やサービスの購入・利用履歴、送付したダイレクトメールの内容、居住地や職業に関する情報など、たとえ同じ顧客に関するデータであっても、種類や目的によって異なるデータソースに格納されるのが一般的です。 

顧客に関する情報は企業の中だけにあるとは限りません。企業のサービスを利用した顧客がSNSに感想を投稿したり、口コミサイトに製品のレビューを書き込むこともあるでしょう。 

企業の内外にあるこれらすべての情報を集約すれば、それは顧客と会社との関係をあらゆる角度から捉えた顧客の全体像、つまり「顧客の360度ビュー」となります。 

 

360度ビューはなぜ必要なのか? 

360度ビューはデータ主導のビジネスを行う企業にとって重要です。何らかの形でデータをビジネスに利用する企業は、可能な限りすべてのデータを利用して360度ビューを構築するよう努めなくてはなりません。なぜでしょうか? 

ここでも顧客の360度ビューを例に説明します。 

たとえば顧客が「新製品の性能」について問い合わせたとしましょう。その応対記録はカスタマーサポートのデータベースに格納されます。一方、顧客データベースの中にその顧客が新商品を購入したという情報がない、もしくは過去に旧製品を購入していた記録があったとします。もし顧客の360度ビューが構築されていれば、営業担当はそれを参照し、効果的なセールスを行うことが可能です。 

顧客の360度ビューがきちんと機能していれば、ほかにも「賃貸住宅に住んでいる顧客に住宅ローンの借り換えを案内する」といったミスマッチを防げますし、「顧客からの問合せをたらい回しにして不快な思いをさせる」こともありません。 

このようにビジネス活動を円滑に進め、組織内の連携不足によるリスクを最小限に抑えるには、360度ビューに基づいた「多角的な視野」が不可欠です。 

 

あらゆる分野に広がる360度ビュー 

ここまで顧客の360度ビューを引き合いに説明してきましたが、「360度ビュー」とは、なにも顧客に関するものだけではありません。ビジネスのあらゆる分野にデータが利用される以上、360度ビューもあらゆる分野に存在します。 

インフォマティカでは、これまでに以下のような360度ビューソリューションを提供してきました。 

・Customer 360 

・Product 360 

・Supplier 360 

・Reference 360​​ 

・Business 360 

「Customer 360」はここまで説明してきた顧客の360度ビューです。具体的には、定義したすべてのシステム内にあるすべての顧客に関連するすべてのデータを見つけ、ひとつにまとめることができます。 

「Product 360」は、商品に関する膨大な情報をリンクさせ、魅力的な商品体験の提供や販売を成功させるための 信頼性の高い関連情報をさまざまなチャネルとデジタルタッチポイントで公開するための商品情報管理ソリューションです。 

Supplier 360」では、子会社やサプライヤーなどサプライヤー関係にあるすべての企業に関する情報を統合し、業績や商品の供給状況、請求状況、他の取引先や仕入れ先など、各社の全体像を把握することができます。 

「Reference 360​​」はMDM(マスターデータマネジメント)をサポートする参考データ管理ソリューションです。具体的には顧客、製品、場所、トランザクションといった幅広いデータを統合し、任意のデータごとに360度ビューを作成・表示できます。 

「Business 360」とは、私たちが「データ4.0」と呼ぶ次世代のデータ活用時代のための、総合的な360度ビューツールです。上で紹介した4つのツールに含まれる機能に追加の情報を組み合わせ、顧客や商品など単独の360度ビューでは提供できない幅広いコンテキストを提供します。 

 

360度ビューがもたらすメリット 

すでに説明したとおり360度ビューはビジネス機会の創出や商品管理・サプライヤー管理、マスターデータの活用などに役立ちます。ほとんどの企業にとって、これらはビジネスのすべてと言っても過言ではありません。 

ではもう少し具体的に、それぞれの360度ビューが企業自身や顧客・取引先にどのようなメリットを生み出しているかを紹介しましょう。 

・販売機会の確保 

360度ビューを統合的に利用することで、顧客への最善のアプローチ方法を知ることができます(顧客にとってもより良いカスタマーエクスペリエンスにつながるでしょう)。また製品の供給タイミングを正確に把握し、販売機会を逃すことがありません。 

・製品開発のスピードアップ 

製品やサプライヤーに関するあらゆる情報を多角的に把握することで、製品の開発期間を短縮し、市場投入までの時間を短縮できます。もちろん時間だけでなくコストの短縮にもつながります。 

・リスク回避 

 

顧客の行動に不審な動きが見られる、製品になんらかの欠陥がある、サプライヤーの業績が急速に悪化しているといった情報もそれぞれの360度ビューから把握可能です。発生しうるリスクを回避するうえでも、360度ビューは大いに役立つでしょう。