マーケティングオートメーションにおけるリードスコアリングの手法
マーケティングオートメーションにおけるリードスコアリングを実施するには、どのような手法があるのでしょうか。今回は、リードスコアリングによく用いられる手法とその落とし穴の存在、さらにリードスコアリングに役立つデータを収集するためのユニークな方法についてご紹介します。
マーケティングオートメーションにおけるリードスコアリングの手法とは
リードとは見込み客、スコアリングとは各見込み客の自社における購買意欲を点数化して評価することです。リードスコアリングの目的は、自社の商品を購買する顧客を選別評価することにあります。通常マーケティングオートメーション(MA)ツールには、このリードスコアリング機能が備わっています。
MAでは、獲得した見込み客を管理し、ナーチャリング(顧客を育てること)をし、ある程度見込み客が自社に対する興味・関心を高めた上で営業に受け渡すことを目的の一つとしています。そのため、MAツールを最大限活用するには、正しくリードスコアリングを行うことで、顧客に優先順位を付け、それぞれのスコアに応じた対応をしていくことが重要とされています。
マーケティングオートメーションにおける基本的なリードスコアリングの手法
MAにおけるリードスコアリングには、以下のような手法があります。
◆行動履歴でスコアリングする
リードのオンライン/オフラインでの行動履歴によってスコアリングする方法です。オンラインであればサイト閲覧、フォームからの問合せ、会員登録、資料のダウンロードなど、オフラインであればセミナー参加、電話での問合せなどが重要な行動としてカウントされます。
◆企業属性でスコアリングする
リードの業種、事業内容、売上規模、従業員数、所在地といった企業属性もスコアリングする際の指標となります。これらは、自社がターゲットとすべき対象業種なのかを判断する一つの指標であり、また会社の売上規模などによっても受注規模の予測が立ちやすくなります。
◆個人属性でスコアリングする
接触してきた個人がどのような部署で何を担当する人物なのかという点も評価対象となります。会社役員や社長、部門責任者など、その会社において大きな裁量権を持つ人物の場合はスコアも加点するようにしましょう。
◆活性度でスコアリングする
活性度とはどの程度、リードが積極的な行動をしているかを推し量るものです。例えば、資料請求やサイトの商品ページ閲覧の回数・頻度などがそれにあたります。
リードスコアリングの落とし穴
これらの複数の角度からスコアリングを行ったとしても、そもそも行動履歴の蓄積が十分でないなど、スコアリング対象のデータが不足している場合は、当然、精度の高い評価を行うことはできないということになります。
ただし、これまでリードスコアリング用のデータを意識して収集したことがないという企業でも、過去の見込み客を含む顧客データ、資料請求記録、セミナー参加者記録、サイトのアクセスログなど、何らかのデータが眠っていることは十分にありえます。スコアリング対象のデータが少ない場合も、そうしたデータと連携することでデータ不足を解消できる可能性があります。これは普段からデータ連携ソリューションを利用していれば、このような形でのデータ活用にもスムーズに対応できるという一つの例です。
マーケティングオートメーションにおけるリードスコアリングは魅力的な機能ですが、そのベースとなるデータを改めて収集するのは簡単なことではありません。これまでに蓄積してきた潜在的なデータをスコアリングに活かすには、データ連携ソリューションが役立つことを知っておいてください。