CRM導入のためのポイントとは -よくある失敗と解決策-

最終公開日 : May 17, 2022 |

インフォマティカ編集部

昨今のデジタル化に伴い、誰もが様々なデバイスから情報を入手し、製品やサービスの比較・選択が出来るようになりました。そのような環境の変化もあり、顧客と密接な信頼関係を構築することについて重要視する企業が増えてきています。このような競争下で注目されてきたのがCRMです。

しかし一方で、CRMを導入してみたものの、当初イメージしていたような効果を得られていないという事例も少なくありません。CRM導入の失敗の背景にはどのような原因があるのか、解決策とあわせてご紹介します。

CRMとは？

CRM（Customer Relationship Management）は、名前の通り「顧客との関係を管理する」手法を指し、「顧客管理システム」、「顧客関係管理システム」などと訳されます。顧客の情報を収集・分析して、一人ひとりに最適なアプローチ法を考えることで、長期的な関係性を構築し、商品の継続的な利用を促して収益の最大化を目指す戦略のことです。

CRMを導入するうえで情報システム部門が抱える悩み

CRMを導入する際、情報システム部門はどのような悩みを抱えているのでしょうか。

・要件定義にかかるプロジェクトマネジメント

・情報流出を防ぐためのセキュリティ

・既存のシステムとの連携

それぞれの問題とその解決方法について詳しくみていきましょう。

問題１．プロジェクトマネジメント

現状の問題を各部署から集め、十分な要件定義を行うことは非常に重要です。

要件定義が不十分だと単純な機能や価格だけで製品を選んでしまいがちで、導入後に追加費用がかかってしまうことになりかねません。そのような失敗を防ぐためには、専任担当者や、プロジェクトチームも作りからはじめましょう。プロジェクトには情報システム部だけではなく、営業やマーケティングなど、実際にシステムを利用する部門担当者も同席するのが望ましいでしょう。CRMのようなシステムでは、現場の意見をしっかりと汲み上げることで、現実的な要件定義が可能になります。CRMの機能と現場の需要とのマッチングに関しては、営業部のマネージャーなどが主導するくらいの方針を立てても良いかもしれません。それにより、現場のモチベーションが上がり、導入後にPDCAを回して活用方法の改善を行っていくことにも積極的になってもらえるでしょう。

解決策：要件定義をしっかりと行う

問題２．セキュリティ対策

CRMでは大切な顧客情報を扱います。そのため、クラウド型CRMの導入の場合は、ベンダーがどこまでセキュリティ対策に力を入れているのかをしっかりと調べ、オンプレミスであれば強固なセキュリティ体制を構築する必要があります。社外でのアクセスなども考慮し、ユーザー管理やアクセス許可の管理、顧客データの共有や連携に関するルール作りなど、導入の前段階から行っておくといいでしょう。また、コンプライアンスに関する理解を深めるための教育や研修も、導入にあたって改めて行いましょう。

解決策：クラウドの場合は使う製品のセキュリティ調査を、オンプレミスであれば強固なセキュリティ体制を構築する

問題３．システム連携

システム面の問題とは、CRMと既存の情報システムを連結する際のシステム間の互換性が取れない場合やハードウェアのリソース不足などが該当します。

CRMで管理するデータと既存システムに蓄積されているデータとの連携、あるいはシステム同士の連携についても準備が必要です。社内の情報システムにおけるデータ連携、テータ統合に関しては、そのためのプラットフォームの構築を考えることが有効です。

解決策：データ統合プラットフォームを含めた連携システムを準備する

このように、CRMの導入を成功させるために、少なくとも3つの角度からそれぞれの対策を講じることで十分な準備を行いましょう。

また、CRMを社内の情報システムに蓄積されているデータやシステムと連携させるなら、システム間でデータを簡単に抽出、変換、加工・集計、保護し、CRMをはじめとする他ツールに受け渡すことのできる「データ統合プラットフォーム」を構築することが有効です。インフォマティカの「Intelligent Cloud Data Management」など、クラウドベースのデータ統合ソリューションのご利用を、ぜひご検討ください。

「Intelligent Cloud Data Management」はオンプレミスとクラウド間をはじめとした、あらゆるデータの接続性強化、データ連携の内製化促進、セキュアなデータ連携を強力にサポートします。