三井住友海上、より高度なデータ分析・活用を通じた事業成長に向けてインフォマティカのエンタープライズクラウドデータ管理ソリューションを導入

部門を横断したデータ分析や非構造化データを対象とした分析を実現し、「CSV×DX」による新ビジネスの創造を推進

2021年9月1日

インフォマティカ・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:吉田 浩生、以下、インフォマティカ)は本日、三井住友海上火災保険株式会社(本社:東京都千代田区、取締役社長:舩曵 真一郎、以下、三井住友海上)がより高度なデータ分析・活用を通じた事業成長に向けてインフォマティカのエンタープライズクラウドデータ管理ソリューションを導入したことを発表しました。三井住友海上は、中長期の成長戦略として「CSV(社会的な共通価値の創造)×DX(デジタルトランスフォーメーション)」を掲げており、インフォマティカのソリューションを活用することによって、高度なデータ分析・活用への取り組みを加速し、データセキュリティを担保しつつ、より素早く、的確なインサイトを得ることで、新ビジネスの創造を目指します。

 

採用の背景

損害保険や生命保険業界は近年、大規模な自然災害の頻発や新型コロナウイルス感染症の拡大がもたらした社会変化への対応が求められています。また、このような変化による新たなリスクをカバーする保険商品の開発や補償内容の充実に加え、社会課題解決への貢献も必要性を増しています。

保険業界は、リスク評価や保険料率の精緻化が不可欠なことから、データの活用・分析に早くから注力していました。しかし、特定の部門や業務に偏ったデータ分析や定型的な分析手段が主流となっていたため、部門を横断したデータ分析や非構造化データも対象とした、より高度なデータ分析・活用が求められていました。

三井住友海上では、このような課題に対応するため、個別部門・業務ごとに存在していた複数のオンプレミス型DWH(データウェアハウス)を一体化し、2019年秋に新たな統合DWHをクラウドプラットフォーム上に構築しました。しかし、当時は社内にデータカタログが存在していなかったほか、作成したデータマートを別のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールで活用することや、パース(注1)による分析なども実行できていませんでした。

そこで同社は、データの存在や意味を可視化できるデータカタログ製品、データの加工・変換機能を備えたプレパレーション製品の導入を検討することにしました。

 

採用基準と理由

同社では、約10種類のETLツールとデータカタログ製品を比較検討し、既存のDWHにはないカタログ機能を有している点に加えて、BIツールの種類を問わずにデータマートの作成や事前プレパレーションを実施し、蓄積してきたデータ資産をDWH内部のデータと同じように扱える点が評価され、インフォマティカのエンタープライズクラウドデータ管理ソリューションの採用を決定しました。

 

具体的なエンタープライズクラウドデータ管理ソリューションの活用として、統合DWHやBIツールにあるメタデータを「Informatica Enterprise Data Catalog(EDC)」に取り込み、社内のユーザーはEDCを閲覧してデータの種類や所在を把握します。また、各ユーザーは「Informatica Enterprise Data Preparation(EDP)」を活用してデータマートを作成します。最新データを用いたプロジェクトを立ち上げたり、ある目的に沿ったデータ統合が必要になったりする局面では、「Informatica Data Engineering Integration(DEI)」を用いて各種業務システムから直接構造化データを取り込み、変換処理をかけて統合DWHに格納できる仕組みです。

 

 

期待される効果

インフォマティカのエンタープライズクラウドデータ管理ソリューションを用いたデータ利活用基盤は、データサイエンティストや商品企画部門で試験的な運用を始めていますが、今後は総務・人事部門や営業推進部門、損害サポート部門などでも活用していく予定です。r4

ソリューションの導入以降、データを取り扱う社員の生産性が向上し、データ分析が高度化しているほか、自動車保険と火災保険など異なる領域の保険を組み合わせた分析が、従来以上に実行しやすくなっています。また、これによって顧客の特約や補償の追加傾向など、新たな知見が得られるようになっています。

改正個人情報保護法が施行される2022年4月以降は、顧客から情報開示を求められた際の対応として、書面ではなく電子的な開示が主流になる見込みです。インフォマティカのエンタープライズクラウドデータ管理ソリューションによって、こうした対応も円滑化できることが期待されます。

 

今後の展望

三井住友海上では、「CSV(社会的な共通価値の創造)×DX(デジタルトランスフォーメーション)」による新ビジネスの創造を中長期の成長戦略に掲げています。同グループの収益を牽引する三井住友海上の新たなデータ利活用基盤は、この戦略を推進する上でも重要な要素となります。

 

本リリースに関するコメント

三井住友海上火災保険株式会社 デジタル戦略部 DXチーム 課長 横山 輝樹氏は次のように述べています。「以前は社内にデータカタログのような整理された目録が存在せず、社内のデータサイエンティストはデータ一覧表に目を通し、『この項目はどのような意味を持つのか?』という質問をシステム部門へ頻繫に照会しながら、分析業務を行っていました。一方、商品部門においては、自身が担当する商品以外のデータを参照したくても、『データの意味が分からないからやめておこう』という、ネガティブな思考に陥っていました。EDCを導入したことで、社内のユーザーがデータの種類や所在を容易に把握できるようになり、データを取り扱う社員の生産性が向上し、データ分析の高度化が実現しています。また、個々のデータ特性を踏まえたコメントなどを付けられる機能を通じて、ユーザー間のコミュニケーションを活発化できる点も、有用だと考えています。」

なお、インフォマティカは、本事例の詳細を含む、クラウドやAIを駆使したデータ活用に関するトレンドや最前線の取組みを紹介する「Informatica World Tour 2021」をオンラインにて開催しております。

  1. 公式ウェブサイト:https://iwt2021.jp/ 

  2. 開催期間:2021年9月1日(水)~9月24日(金)

  3. 参加申し込みURL:https://enq.itmedia.co.jp/on24u/form/iwtv2021 

 

  1. パース(Parse)・・・一定の書式や文法に従って記述されたデータを解析し、プログラムで扱えるデータ構造の集合体に変換すること

 

参考資料

 

インフォマティカについて

インフォマティカは、エンタープライズクラウドデータマネジメントをリードする企業であり、データが持つ変革力を企業が活用するための支援をしています。AIを搭載した新しいカテゴリーのソフトウェア「Informatica Intelligent Data Management Cloud(IDMC)」は、クラウドファーストかつクラウドネイティブなエンドツーエンドのデータマネジメントプラットフォームです。IDMCは、マルチクラウドやハイブリッドクラウドなど、様々な環境に存在するデータを連携・管理・統合することで、エンタープライズ企業のデータ戦略を民主化し、進化させます。Fortune100のうちの84社を含む、100カ国以上の企業がインフォマティカ製品を活用し、データ主導型のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。

インフォマティカに関する詳細は、インフォマティカ・ジャパン株式会社(代表:03-6403-7600)までお問い合わせいただくか、Webサイトwww.informatica.com/jp/ をご覧ください。

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本プレスリリースに記載されている全ての情報は2021年9月1日時点のものに基づいており、インフォマティカは新しい情報や今後発生する出来事に基づいて本プレスリリースに記載した将来の見通しに関する記述を更新したり改訂したりする意図はなく、またその責任を有しません。さらに、説明されている製品または機能の開発、リリース、時期は、インフォマティカが独自に決定するもので、購入の判断基準にはなりません。また、将来、特定の製品や機能を提供することの表明や保証、約束をするものではありません。インフォマティカの登録商標の一覧は、https://www.informatica.com/jp/trademarks.htmlをご参照ください。