【パートナーブログ:ALSI】まだまだ現役!ホスト連携インターフェース
はじめに
最近はクラウドブームではありますが、長年培ってきたメインフレーム上のソフトウェア資産もまだまだ現役なところも多いのではないでしょうか?そこで今回は、脱ホストのプロジェクト案件で、インフォマティカのInformatica PowerCenter(以下、PWC )を使ってデータ連携した際のポイントについてご紹介したいと思います。
初めてこの話を聞いた時に頭をよぎったのは「ちょっと面白いな、脱ホストでのPWCでデータ移行することは経験を含めてやってみたい」でした。
ホストには多少なりとも精通しており、ちょっとした自信から、何とかなるだろうという気持ちで受けたのですが、それが悪戦苦闘の始まりでした。
現在ではERPなどを始めとした基幹システム刷新やクラウドへのデータ連携などで新しい話ではないのですがこれからホストを利用したデータ連携を考えている方に、少しでもお役立ちとなれば幸いでございます。
お客様の要件
お客様の要件は以下4点でした。期間は3週間という限られた中でのご依頼でした。
- PowerExchange for Navigator(以下Navigator)の環境構築
- NavigatorとPowerCenterPWCを連携させたたサンプルプログラムの作成
- ホストデータ連携開発手順書の作成
- 作成したサンプルプログラムとデータ連携開発手順書を用いた説明会の開催
苦戦
Navigator以外は理解していたので、Navigator関連を中心にマニュアル等読み進めたのですが、PWCとのつながり、全体像がなかなか見えて来ず、Informatica Knowledge Base (以下、KB) をベースに参考資料を探索したものの、全体像を把握するような手がかりは少ない状況で、動画や各種KBを確認しながら進めていくものの時間だけが過ぎていくような状況でした。
助け舟
そんな時にインフォマティカ社より、ヒントとなる資料を御提供して頂き、特に下図を解釈しながら掘り下げて行くことで、要はNavigatorでDataMapなるものを作成し、これをPWCのソース定義として連携すればいいことが理解できました。
今ではCDCも一般的ですが同じ原理ですね。
Navigator上のFILLERとREDEFINESのさばきがポイント!
大凡の概略はわかったので、次にNavigatorの細かい仕様について調査を進めて行きました。
するとホスト特有の定義であるFILLER(固定長に合わせるための空いた領域を埋めるデータ)とREDEFINES(再定義)のさばき方が重要であることに気づきました。
PWC側のソース定義に、敢えて空白(FILLER)を取り込むのか、
再定義項目(REDEFINES)については複数定義のどれを使うのかを
PWC側の要件に合わせ、ここで決める必要があり、ここを誤るとマッピングの入口となるソースが崩れることから、大きな手戻りが発生する可能性があります。
ここまでの説明だとソース定義作成に結構手間がかかるように思えますが、
ありがたいことにNavigatorのウイザード機能はとても優れていて、あまり悩むことなくPWC側のソース定義を作成することが出来ました。
参考までに以下に具体的な設定箇所を示します。
サンプル作成と説明会
ソース定義さえ作成できれば後は通常マッピングと同様ですので、要件に基づきサンプルを作成し、無事ホストからPWCへデータを取り込むことが出来ました。
更にお客様が自力で開発できることを前提としたデータ連携開発手順書を作成し、当サンプル/手順書を用いた説明会に於いても概ね好評を得て、本案件は終了となりました。
総括
3週間という期間内での、要件及び機能理解から説明会実施というタスクを駆け足で走り抜けました。途中何度か悩むことがありましたが、インフォマティカ社の手厚いサポートもあり、何とか達成することが出来ました。
まとめ
弊社からお伝えできるポイントは以下のとおりです。
- Navigatorを使えば、3週間くらいでホスト連携の処理がすぐに作成可能
- ホスト連携ポイントはNavigatorのFILTERとREDEFINESの使い方にあり!
- ベンダーであるインフォマティカ社は、PWCはもちろんのこと、ホストに関する知見も多くあり、手厚いフォローが受けられる
脱ホストやホスト連携インターフェースをご検討の方は、ぜひALSIにご用命頂ければと思います。
マーケティング部 mail: market@alsi.co.jp
ALSIのデータ連携・統合ソリューション: https://www.alsi.co.jp/industry/powercenter/